ベネチアンガラスは陶器とは違いますが、とってもきれいでインテリアにも最適かと思いますので、ぜひご紹介したいと思います。
ガラス表面が波を打ち、一般的な板ガラスより光りやすいのが特徴で、ムラーノ島の職人さんが1枚1枚手作りでガラスを製作しています。
ガラス表面の波打ちが非常に魅力的で、手作りでしか決して表現できない特別な技法ですが、手作りならではの粗悪さも混在するガラスです。
ベネチアンガラスの歴史ですが、13世紀後半、ヴェネチア本島とは目と鼻の先のムラノ島で、ガラス産業は活発な生産活動を展開していました。
15世紀中頃にガラス職人アンジェロ・バロヴィエールは、水晶と見間違うほど透明で澄んだガラスを作り出すことに成功します。
このガラスは水晶(イタリア語ではクリスタッロ)とよく似ていることから“クリスタッロ”と呼ばれるようになりました。
16世紀頃には、新しい技法やデザインが次々に開発され、ヴェネチアンガラスの名声が世界中に知れ渡るようになります。
その特色として、素材の良さ・多彩な色・数々の新技法・優れた技術などがあげられます。
17世紀になると、技巧は極限にまで達して、バロックスタイル・ガラスと呼ばれる華麗なガラス器が作り出されるようになります。
18世紀には諸外国のガラス産業の発達で、ムラノのガラス産業も、一時期とはいえ危機を迎えることになりましたが、鏡やシャンデリアなど、新しく見出した分野で再び活力を取り戻しました。
しかし、1797年のナポレオン軍によるヴェネチア侵攻や、それに続くオーストリアの支配によって、ガラス産業は衰退の一途をたどっていくことになります。
しかし、このような困難な時代を経て、1800年の中頃には、産業に復興の兆しが見られ、失いかけた高度な伝統技術もよみがえりました。
そして、今もここムラノでは、古くからの手作り製法を色褪せることなく現在に伝え、伝統を守り続けています。
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